「サムターン廻し」について

新聞・TV等でご存知の方も多いと思いますが、

「ピッキング」「カム送り」に続き、「サムターン廻し」という手口による被害が

現在急増しています。

サムターンとは部屋内側の、鍵を施解錠するためのツマミの事です。

このサムターンを直接操作して不正解錠する手口を総称して

「サムターン廻し」呼ばれています。

ピッキングでは簡単に開けられない錠前が増えてきたため、

この様な手口が現れたものと思われます。

この手口ではカム送り同様、どんなにピッキング対策された良いシリンダー

付いていても開けられてしまいます。


ドアの外側からどうやって?

サムターンを操作するにも、いくつか方法があると思います。

  1. ドアスコープ(覗き窓)を外して解錠工具を入れる
  2. ドアポストを外して解錠工具を入れる
  3. ドアと枠の隙間から錠前のカンヌキが見える扉の場合、そこから解錠工具を入れる
  4. ドアのシリンダー脇に穴を開け、そこから解錠工具を入れる

防犯上詳しい説明は省略させていただきますが、現在のところ最も被害が

多いのが、4番目のドアに穴を開ける手口です。

穴開きイメージ画像

上の写真は、説明用に当社で使用していた錠前サンプル台に穴を

開けたものです。

実際被害に遭われた現場の穴はこれほど綺麗なものではありませんが、

この様に開けられた穴から特殊工具を差し込み、サムターンを操作して

不正解錠してきます。

この様な手口から守るためには、現状サムターン廻し対策部品の取付が

最も有効です。


サムターン廻しを防ぐには?

現在様々な対策部品がありますが、当社ではサムターン部分を交換

するタイプか補助錠の取付け(1ドア2ロック)をお薦めしています。

というのも、安価なプラスチック製のサムターンをカバーするタイプも

ありますが、穴開けに使うドリルで割られたり、火で溶かされたりという

被害現場もあるようですし、開けられる穴が手が入る程になる事も

十分考えられる為です。

またドアビュー(覗き窓)を簡単に外されないよう、空転式のドアスコープ

交換するのもお薦めです。



ここで、幾つかのサムターン廻し対策製品をご紹介いたしましょう。

●空転式ドアビュー(覗き窓)●
超広角空転式ドアスコープ画像 ノムラテック
超広角空転式
ドアスコープ

レンズカバーが空転式の為、外から容易に外す事は出来ません。
既存のドアスコープから交換できます。


サムターン交換型●
KAKENインナー錠画像
KAKEN インナー錠

在室時は写真右の状態で使用し、外出の際等、写真中のキー付サムターンを取り外す事でシリンダーのみ残るため、サムターン廻しから守ります。

キー付サムターン2個付

対応錠前
MIWA:LA・MA,LASP,DA,LD,LDSP,BH
GOAL:AS・LX,LG,HD

追加予定(発売時期未定)
MIWA:LSP,TE-0

KABAセーフティサムターン画像
KABA セーフティサムターン

写真は通常使用の状態で、中心のシリンダーを付属のキーにて90度回して抜き取るとサムターンが空転し、サムターン廻しから守ります。
KABAstarとの同一キー製作も可能。

専用キー2本付

対応錠前
MIWA:LA・MA,LASP,DA,LD,LDSP,BH,
LSP
GOAL:AS・LX,LG,HD


既存サムターン追加取付型●
MIWA防犯サムターン画像
MIWA 防犯性能向上サムターン

既存のサムターンに被せてネジで固定する簡単取付です。
写真のキャップを被せるとカバーが空転し、サムターン廻しから守ります。

*写真はNDR用です。

対応錠前
LA・MA,LASP,DA,LD,LDSP,BH,NDR,85RA,75PM,
77HP,LSP

ホームロックキーK画像
ニューイング ホームロックキーK

こちらは汎用型で、既存のサムターンに被せ両面テープとネジで固定します。
通常時はサムターン(黒い部分)が空転、施解錠する際は押して回すタイプとなります。ご在宅の際等は、付属のハンドルを中心の六角穴に差し込む事で常時施解錠が可能です。

対応錠前:汎用型
サムターンを正面から見て、縦30mm以下X横9mm以下X奥行き16mm以下であれば取付可能


補助錠型●
KAKEN安心錠画像
KAKEN 安心錠

インナー錠と同じ機能を持った補助錠です。
内側のキー付サムターンを外すとシリンダー部分だけが残るので、サムターン廻しを防ぎます。
外側シリンダー部分には、ダブルサイドバー機構の「ベルウェーブキー」を搭載。部屋内側シリンダー部分はキー付サムターンは勿論、外側用のベルウェーブキーでも操作可能。
既存のシリンダーも同時に交換すれば、主錠・安心錠外側・安心錠内側の3ヶ所全てが1本の鍵(同一キー)で操作可能です。

ベルウェーブキー4本・キー付サムターン2個付

KABAstarセーフティリムロック画像
KABAstar セーフティリムロック

こちらもKABAセーフティサムターン同様の機能を補助錠に搭載した製品です。
サムターン中心部にあるシリンダーに専用キーを差し込み90度回すとサムターンが空転する仕組みのため、サムターン廻しを防ぎます。
外側シリンダーは勿論KABAstarが採用されていますので、既存のKABAstarキーと同一キー製作が可能です(その場合でも内側は専用キーとなります)。

KABAstarキー4本・内側専用キー2本付

既にKABAstarリムロックをご使用の方には、内側カバー単体(写真のサムターン付黒カバー部)も発売されています。
専用キー2本付



またこの様な製品はサムターン廻し対策等の防犯性は勿論、幼児や高齢期知的障害

(痴呆症)方の無断外出を防ぐという利用法も持ち合わせています。


ただここで注意していただきたいのが、基本的に

ご在宅の際には「いつでもサムターンが操作できる(解錠できる)」状態にしておく

という事です。

天災は突然やってくるもの、そしてそういう時、人はパニックに陥りやすいものです。

私達を守ってくれるものが、逆に私たちの命を脅かす危険性があるという事を

忘れないで下さい。

使用法を正しくご理解いただいた上でご使用いただければ、私たちの生活に安全を

もたらしてくれるものと思います。



トップページへGO!